広告規制の話

JUGEMテーマ:整体

お久しぶりでございます。
工藤はりきゅうマッサージ治療院の工藤です。

最近はFacebookの方ばかりの書き込みでブログを放置気味でしたが、徐々に書いていこうと思います。

この間、同業の方から広告の相談を受けたので広告規制のお話をしようと思います。

先に要点から。
  • 「国家資格」と書かずにタウン誌で肩こり・腰痛などの適応症や効果、値段を書いてある整体などの施術所に行ってはいけません。ほぼ無免許です。
  • 広告規制を正当化する理由は、誇大広告により適切な医療受診を妨げかねないということです(最高裁判例)。
  • なので無免許業者と差別化するような広告は問題無いと考えられます。

まず、我々のようにちゃんと国家資格を取り、保健所に届け出をしている合法な施術所・治療院は看板やタウン紙の紙面広告で書けることが限定されています。

具体的には腰痛・肩こりなどといった適応症や施術の効果、値段を書いてはいけないことになっております。
値段も書けないので当然何円引き、といったクーポンや割引提示もできません。


じゃあ、タウン誌で腰痛・肩こりといった適応や効果、値段を書いている整体やカイロプラクティックなどは?
当然、無免許業者であります。

私が山形のタウン誌で見た限りでは値段・適応症・効果を書いてある広告で、合法な施術所・治療院はありません。

これが札幌の場合、国家資格者も無免許業者と同様に料金を書いていたりします。
ただし、その場合には国家資格者である旨も書いてあります。

一般の方へのアドバイスとしては、国家資格と明記せず、タウン誌などで腰痛・肩こりなどといった適応症や具体的な効果、値段を書いている施術所は利用しないことです。

このように国家資格を有する合法施術所では広告を出しても書けることが限定され、集客効果も乏しいためにタウン誌などに広告を出すことがほとんどありません。
その点、無免許業者は景品表示法や薬事法に触れない範囲で(と言っても守っているとは言いがたいですが)、好き放題書けるので広告の効果が高いのです。

そうなるとタウン誌としてはどちらの味方をすれば自分たちに収入になるか、というのはおわかりですよね。

国民生活センターから整体などの健康被害についての報告書が出された後でも、無免許業者の広告を平気で載せ続けているのです。
自分の健康は自分で守らなければなりません。

さて、ここからは業界向けの話です。
一般の方はここまで書いてあることを知っていただければ十分です。


この広告規制についての最高裁判例もあります。

広告規制が表現の自由などを定めた憲法に違反すると争った裁判ですが、

しかし本法があん摩、はり、きゆう等の業務又は施術所に関し前記のような制限を設け、いわゆる適応症の広告をも許さないゆえんのものは、もしこれを無制限に許容するときは、患者を吸引しようとするためややもすれば虚偽誇大に流れ、一般大衆を惑わす虞があり、その結果適時適切な医療を受ける機会を失わせるような結果を招来することをおそれたためであつて、このような弊害を未然に防止するため一定事項以外の広告を禁止することは、国民の保健衛生上の見地から、公共の福祉を維持するためやむをえない措置として是認されなければならない。

と判示しています。

無免許での医業類似行為が人の健康に害を及ぼす虞を立証されなければ禁止処罰の対象にならない、とした最高裁判例に比べると禁止処罰のハードルがだいぶ低くなっております。
反対意見でもその点に触れている意見もあります。

判決を要約すれば
  • 広告を制限しないと集患のために虚偽誇大な広告をしかねない。
  • そのような虚偽・誇大な広告の結果、適切な医療を受ける機会を逃すおそれがある。
  • なので広告規制は表現の自由を定めた憲法に違反しない。

というわけです。

実際、1型糖尿病の子供が祈祷師による医療拒否によって亡くなった事件が去年はありました。
ある程度の広告制限は仕方ないところです。

しかし我々のような合法な施術者が法に縛られ、なんら広告を出さないために、一般の方々が免許の存在すら知らずに危険な無免許施術を受ける状態を放置していいのか、という問題があります。

国民生活センターの報告書も国家資格の有無を一般の方が容易に見分けられるようにするように要望しております。

最高裁の判決で求めていることは適切な医療受診を妨げないことです。
つまり無免許業者との差別化広告は禁止処罰の対象となり得ないと考えます。
  • 病院・診療所と同等、あるいはそれらより自らの施術所が優れているような広告は不可。
  • 他の合法な施術所(鍼灸マッサージ治療院や接骨院など)よりも自らの施術所が優れているような広告も不可

しかし無免許業者の施術を受けるのは公衆衛生上望ましくはないのですから、合法な施術所が違法・脱法な無免許施術所よりも優れている広告をするのはイメージの問題はあれ、法律上の問題は無いと考えます。

例えば我々のような合法施術所では傷病に対する施術では医療費控除が使えます。
無免許業者では医療費控除の対象にはなりません。

なので医療費控除が使えることを広告に書いてもあまり問題は無いかと思います。

もっとも「病院などと同様に」と書くと病院などと同等レベルの広告をしていると判断されかねませんし、「当院では」と書くと他の合法施術所では使えないのか?という疑問がわき、他院よりも優れているような広告と判断されかねません。

なので「国家資格の施術所なので」などと書いたほうが無難かと思います。

消費税も10%への増税が決定され、鍼灸マッサージの施術料金に軽減税率が導入されるという話も聞きません。
医療費控除という制度を知らせること自体、虚偽誇大も無いでしょう。

ただ、この考えの弱点としては国民の「知る権利」が憲法上明記されていないことです。

なのでこの考えを用いて広告されるかどうかは各先生方の責任において行ってください。
 
工藤はりきゅうマッサージ治療院
お問い合わせは施術時間にかかわらず
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TEL: 023-641-0124
まで。

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